足尾XCチャレンジ2006レポート


4/8(土)


・前線通過

XCチャレンジ初日、今日の予報は曇りだが、何より昼過ぎに寒冷前線が通過する予報。
XCチャレンジは早々にキャンセルされ、フリーフライトはご自由にとなった。
午後はXCセミナーが予定され。。。板垣氏はセミナー希望者がいらっしゃらなければ・・・
と、暗に希望するなよオーラを発散しまくり。
コンディションを予想してか地元フライヤーは出足が鈍く、このままでは板垣氏の思う壺。
すかさず、お願いします!と発声した。氏の顔が今でも思い浮かぶ・・・うしっし

結局、自分も火の粉を被る羽目になった。

フリーフライトで1本ぶっ飛んだ。この時、ライン絡みが発生しおとなしくランディングへ。
ファイナルのため強めのブレークを当てると絡んだラインがズルズルする感触が伝わってきた。
フルブレークでカツンとライン絡みが解けた。やばいなぁ〜

お昼を前にだんだんと上空の様子がおかしくなった来た。
今まで、長いこと飛んできたけど、前線通過を目の辺りにしたことは無かったから、
どんな感じなのかな?と興味津々。
運よく、足尾界隈は降雨が少なく、観察には絶好だ。
LDから山を見てると雲が湧き上がり足尾山を飲み込んだ。と同じく突風が吹き、雷鳴も。
こりゃいかんってなわけでSHOPに退散。やっぱり前線通過時はおとなしくするべきですね。
そういう意味では、昨年の大会キャンセルはまさに適切な判断と改めて思いました。

・XCセミナー

メイン講師はリジッドで日本を代表する板垣氏。
足尾エリアの西飛びについても研究され、西空域の飛び方については間違いなく第一人者と思う。
内容は、前半、XCフライトの一般的な内容に足尾エリアの地理条件を加味した内容。
後半は、明日の予報を元に、予想されるコンディションを解説していただいた。
結果的には翌日、この通りの条件になった。
このセミナーを聞いた人は、翌日何故自分の飛んでるコースがこんなコンディションなのか理解しながら飛べたと思う。
この情報は実に大きかったと、私も実感した。
予想では、高気圧の張り出しと低気圧の発達により、空域全体は北西の強めのコンディション。
しかし、俗に言う足尾マジックにより飛べる可能性もあるということで、足尾マジックの解説をしていただいた。
簡単に言うと、北西風が日光連山で分断され、足尾界隈は全体的に弱風帯、おおきなコンバージェンスの中という感じ。
その後、私の120kmフライト時の話、八溝山系に入った場合など。
次にラムエッティ中川さんによる明日のフライトシュミレーション。
JHFクロカンリーグ2002年1位、中川さんによる足尾100kmフライトや今年のPre世界戦での経験を元にしたXCフライトの方法など。

と、2時間のセミナーがあり、やっぱり明日はねぇ〜といいながら、家路に着いた。


4/9(日)

朝、起きるとやはり北西ビュービュー(自宅は千葉の東京湾に近い辺り)。
やっぱりなぁ〜と言う思いで、足尾に車を走らせる。
利根川を越える時もびゅーびゅー・・・
が、筑波山が大きく見え始める頃、なにやら風向きの変化を感じた。

・朝からバンバン

なんと、足尾は北東から東の適度な風。
もしかして、マジックですか?と気象予報士の内藤さんに尋ねると、”そうだね”。
ついでに、ここだけの秘密の飛び方はって聞いたけど、”にやり”と笑うだけで情報収集に失敗。
テイクオフへのバスは、偶然にもマムシ鈴木号、一昨年もマムシ鈴木号で上げてもらっていた。
いい事あるのかしらん。
テイクオフにあがると、既に筑波をリターンするパラも。
しかし、筑波で雲底から離脱したわりには戻りが渋い。
やはり北西の影響を強く受けている様子。

・ブリーフィング

足尾マジックを期待し、また回収車の台数もあることから、フライト方向を絞りたいとオフィシャルから提案。
その他の方向もOKだが回収については自己回収をお願いすることになるというお話。
この時点で、志郎とはやっぱり北へ行こうと言っていたり、
別の仲間とは筑波を回るか燕を回るかなんて話をしたりで優柔不断にしていた。
だいたいこんな日は八郷一周でしょ。

・余裕で見送る地元勢

10時30分のゲートオープン。はじめのうちは上げ渋りも見られたが、徐々にがんがんコンディションに。
早い人たちは筑波2000西へという無線も入り始めた。
このころ、スタッフが北西方向に強風域が観察されますと情報を流したことから、一気にテイクオフは長蛇の列。
私を含め、多くの地元勢(おもにチームGの面々)は完全に出遅れ。
まぁ気温減率もいいし、いいとこ50kmだろうからフライトタイムも2時間あれば・・・
慌てることはないとテイクオフが空くまで腰を落ち着けていた。
少々強風は気になったが・・・

・テイクオフ

列が短くなったのを見て、テイクオフ。
がぁ〜ん。またしてもライン絡み。しかも昨日と同じところ。
ぎりぎり、ストール直前まで煽って、なんとか解けた。
きっとラインが癖になっているだろなぁ〜
程なく雲底。1370んぅ? 話が違うぞ。
一緒に上げた集団は、より雲底高度の高い筑波方面へと消えていく。
私は仲間待ちでステイがてらテイクオフ上空へ。
・・・あれぇ?だれも出てこない。。。

・ガストでクローズ

無線で呼びかけると、オフィシャル無線が・・・現在テイクオフは10mを越えるガストが・・・
上空800ぐらいまでの空域にいる人は影響を受けるので谷奥などは注意・・・
なにぃ〜すでに高度は1000を割っている。。。
一時600台まで高度を下げるがなんとか高度を回復し雲底へ。
1200で雲底、雲底はますます下がってる。
避けるように西側に回りこみ、雲の側面で1340まで上昇。

・やっぱり北?

メーカー枠の竜太氏が西にスタートしようと合図している。
はいよ!って返事をしたところで、志郎から北に行かないというお誘い。
やっぱり優柔不断なワテ。
あっさり竜太氏を見送ると、進路を北に向ける。。。と中川さんも付いてきちゃった。
ありゃりゃしらないもんねぇ〜

・丸山1000西にこぼれます

ところが、西面にいたため丸山風車を超えられず、そのまま加波山の西側にこぼれました。
高度1000無線を入れるのもなんなので、そのまま黙ってスタート。
下にはリジットが滑り込んできた。ここはお任せで。。。

・リジット頼み

しかしリジッドは当たらない。自分もリフト帯を見つけられず、高度を失う。
雲の下につけたが、軽く翼を揺すられただけで、上げることができない。
先ほどのリジッドは平野を突き進んでいく。リジッドを追いかけて平野部に突っ込む。
・・・あとから中川さんも。
遂にリジッドが回した。しかし渋そう。でも選択肢は他にない。
リジッドに、ほぼ同高度で回し始めた。
徐々にサーマルの形が見え始めた頃、中川さんも下に滑り込む。
高度を回復し、北西方向を目指す。

・中川さんと2人旅

中川さんと付かず離れずトランジット。
今日の相棒は心強い。
翼は同じ、色も同じ、サイズは違うけど。。。
お互い飛びなれた足尾育ち。多少の無理も許容可能かな?
未知のXCゾーンにはありがたいペアメイクでした。

・大潰れ

でも油断大敵。やはり空域は全般、サーマル活発。乱れも多し。
予感的中。フロントから被ってきた。翼が後方に吹っ飛ばされ捩れながら回復しようともがいている。
ツイストだけは勘弁と様子を見ながら事なきを得た。

・GPSが反応しない

下館の北側で雲底1900+まで上げきり、どうする〜と大声張り上げながら会話。
宇都宮ってあれだよねぇ〜(いかに西情報がないか!ってことですね)
なんぞと叫びながら、GPSを宇都宮に合わさるが、反応してくれない。
う〜ん、そろそろ買い替え時かと思いながらもGPS操作。
中川さん避けてよねと呟きながら、何とか宇都宮をマークできた。

・宇都宮を回避

途中いくつかのサーマルを中川さんとシェアし、先行組みを追う。
先行グループは既に40〜50まで達していた。
ひょぇ〜そんなに行ってるんかい。
わての予想は50で優勝なんだけど。。。
GPSを気にしつつ、宇都宮の街を目視しながら回りこむようにフライト

・ウェーブ雲

新幹線を越える頃、西方面にウェーブ雲と思しき雲を確認。
やはり今日は風が強いようだ。
西方面へ向かった参加者からのバックランディング情報も入ってきている。
しかし、この辺りは東ベースでかなり強いことが地表の煙から感じる。
足尾マジックで弱風域とはいうが・・・なんなんだ?
さてと、平野を渡りきった。
西方面は50+程度で強風域なので、
北方面を目指す。宇都宮エリアを回りこんで日光連山の淵を北上

・スペーシア

下を見ると、東武日光線のスペーシア。
絶好の撮影ポイントだけど、手が忙しい。
新幹線やら、ひたち号やら、コレクションに加えたかったんだけどなぁ〜

・高圧線

やがて、古賀志山から伸びる、2本の高圧線が行く手を阻んだ。
タイミングよくリフトを捕らえた中川さんは順調に高度を稼いで行く。
私は、上げきれず、ぎりぎり高圧線まで流してリフトを探る。
・・・ありましたありました。
なんとか、越えられそう。
谷沿いの風に煽られながらも、潰されないように慎重にコントロール。
サーマルは高圧線上で立ち上がってきた。
万が一、潰されても高圧線の影響の無いようにやや超えたところで、高度を戻す。
先に高度を稼いだ中川さんは既に北方面にグライド開始。

・日光宇都宮道路と東武日光線

高度を戻し、中川さんを追うように今市市に入る。
日光宇都宮道路と東武日光線が交差するあたり、かなり低い位置で中川さんが粘っている。
そこに合流すると、渋すぎです。
かすかに煙の匂いを感じ、煙の出何処を探すと、あんなに流されたところから・・・
それならばと弱いリフト帯を流していく。
ほんと低いぞ(対地200を割っている)。高速道路の車はどんなな感じで、自分らを見ているのだろう。
スペーシアが来た。きっと運転手も見ているだろうなぁ〜
またしても撮影タイミングを逃したし。。。
としていると、急激にサーマルが立ち上がる。
中川さんの影は地面にかなり近いけど、杉並木のリッジを使っているのだろうか。
粘っている?もがいている?

・中禅寺湖と男体山

高度を1500overまで回復し、西を見ると日光の街並み、その奥には中禅寺湖。男体山も真近に見える。
グライドで日光は行けるけど、まさかいろは坂は上がれんだろう。
北を目指しながら、中禅寺湖をメクラ操作でパチリ。やっぱりピンボケ。

中禅寺湖がちょろっと見えるでしょ。結構感動して眺めていました。

・鬼怒川温泉

北を目指し(実際は北東から東北東)、GPSを眺めると足尾からの距離が減っていく。
山並みとの感覚からマクロな位置関係を見誤ったことに気付いた。
この先距離を稼ぐには北方向は高い山があり、その先はなにげに強風域の予感。
進路を鬼怒川温泉にロックオン。先には霧降高原も見えるけど、まさかねぇ。。。
温泉に浸かって迎えを待つかと気楽にグライド開始。
・・・進まない。
高度を少し落とすと、鬼怒川の谷下ろしの風が強くなってきた。
下にはランディングポイントはいくらでもある。
前方のランディングポイントは東武ワールドスクエァの先の田んぼと決め、アクセルを軽く踏む。

・・・進まない。
下は予想以上に風が強い。
ランディングポイントの前方の家によるローターの影響を考え、後方の田んぼに下ろすことに決め
アクセルを緩めて、軽いブレーク操作で、後ろの田んぼまでバックする。
風は強いし、引きずられるのはゴメンなので、枯れ草のある休耕田に下りた。
予想的中。グライダーは後方に吹っ飛んだが、すぐに枯れ草にブロックされ、引きずられることは無かった。
ランディング地点で68.0km。大会的にはベストポジションで68.2kmでした。
遊んでいた、小学生に手伝ってもらい、広い田んぼで畳むころ、まもなくランディング体制の中川さんを確認。

風が強まっていたので、無線で情報を流し、中川さんからのランディング報告を聞いて、小学生との鬼ごっこタイム。
1時間近く振り回され、中川さんと合流後も迎えが来るまで小学生に遊ばれていました。
フライトの疲れも吹っ飛ぶほどに疲れ果てた。

志郎に回収してもらい、無事NASAに帰着しました。
ありがとう!志郎。優勝賞金で焼肉行こうね!



・振り返って

今回は自分自身、また多くの参加者にとってお初の西側フライトになりました。
今日のコンディションは前日のセミナー通りの足尾マジックコンディション。
今まで足尾マジックの日は精々足尾周辺で飛べて良かったねと満足することが多かったのですが、
今回の結果でパラグライダーによる西側フライトの可能性が垣間見れたと感じました。

テイクオフが遅れたため、先行グループの無線報告が、あぁ〜行けるんだ!
という気持ちにしてくれ大変心強かったです。
もちろん、スタートから終わりまで一緒にフライトしてくれた中川さんには感謝です。
彼の存在が高圧線にくじけそうになった心を頑張れと支えてくれたと思います。
また、回収チームからの無線が心強かった。
土地勘のない地域でのクロカンフライトは大変不安に感じますが、本イベントはこの不安を解消してくれる。
既に定着した感がある、このイベントですが今後とも、発展していくことを期待しています。

最後になりましたが、イベント参加者の皆さん。スタッフの皆さん、ありがとうございました。

最々後に、ここまで読んでいただいた、皆さんにも感謝。次は一緒に飛びましょう。

 

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